受験はオヤカラ?

学校や塾にまかせてしまいがちな子供の受験勉強。オトナもおさらいしてみる価値はアリ!?

地理

「明石焼き」というのがあります。
大学の頃に明石出身の友人がいて、はじめて知りました。
それ以来、何度も話に聞いたり、本の中で登場したり、フワフワだとか、卵を入れるところと入れないところがあるとか、頭の中にモクモクとイメージだけは膨らんでいるのですが、一度もこの目で見たことも、食べたこともありません。果たしてどんな味がするものなのか、いつの日かトライしてみたいと思うものの一つです。


さて、明石と言えば・・・。

日本の標準子午線は明石、東経135度!


まるで何かの呪文のようで、小学校の教科書でもお決まりの文句。
しかしこれを暗記するだけでは、あまりにも面白くありません。
それに、そもそも「標準子午線」って何なのでしょう?
(@慶應藤沢、渋谷教育学園渋谷など)



たとえば日本とイギリスの時差というのは9時間あります。(現在のような「サマータイム」中には8時間に)
日本の方が時間が進んでいて、イギリスが朝11時なら日本は夜20時ということになるわけです。


そもそもなぜ時差があるのか?

地球は自分がクルクルと自転しているので、地球から太陽を見ると、まるで太陽の方が回っているかのように見えます。朝、お日さまが昇ってから、次にまたお日さまが昇るまでに24時間かかりますから、地球上のエリアを1時間ごとのタイムゾーンにわけるとしたら、縦に24本の線が引けることになります。

「南北に引く線」なので「南北線」とでも言ってくれればわかりやすいのですが、ここは古い干支のコンセプトが入っていて、北である「子(ね)」の方角、南である「午(うま)」の方角をつなぐということで、「子午線」と呼ばれます。


その中でも、世界の時間の起点になるのが、「本初子午線」(ほんしょしごせん)で、これがイギリスのグリニッジ(Greenwich)という場所を通っています。
赤道が地球を南北に分けるボーダーなら、このグリニッジの子午線(Greenwich Meridian)は地球を東西に分けるボーダー。出発となるべき場所ですから、ここが「経度0度」です。

↓ 観光地でもあるロンドン近郊のグリニッジ。巨大な公園のようです。

P4060009


↓ ちょうど0度の線上ではお決まりのこれ。記念撮影ポイントになっています。

P4060018



このグリニッジを起点にして、ぐるりと15度ずつのところに子午線を引いていってやると、それが1時間ごとのタイムゾーンの区切りになるわけです。地球上に目盛りをタテに引いていくような感じでしょうか。

ということは、さっき言ったように15度の目盛りの線が24本引けることになりますから、東回りに15度、30度、45度・・・と引いていって、9番目の「東経135度」にあたるのが日本の明石。
(そういうわけで、世界標準時のイギリスとは9時間の時差があります。)

P4060023


このキリのいいところにある明石の時間を、日本時間のスタンダードとして使おう!と決められました。
だから明石を通る子午線は、日本の「標準子午線」であり、明石の時間こそが「日本標準時」(Japan standard time)となるわけです。

細かいことを言えば、たとえば明石と新宿と札幌では当然、東西の位置(経度)が違いますから、時間はそれぞれ違うはず。だけど「日本の時間」は今何時ですか?と聞かれれば、それはあくまで「明石の時間」が日本のスタンダードになるのです。
そう考えると、日本はともかく、中国のように広い国で一つの標準時だけを使うというのは違和感がありますが、だからといって一つの国の中で時差を作ってしまうと、何かと混乱も起きることでしょう。



「明石市立天文科学館」のHPに面白いことが書いてありました。

1884年、国際子午線会議というのが開かれた時には、パリの天文台を世界の標準とする案も出たそうです。
この時、もしパリが標準になっていたら、当然日本の標準時も明石からズレてしまっていたでしょう。


ちなみにこの科学館に行くと、「軌道星隊シゴセンジャー」という正義のヒーローに会えるとか。
レッドとブルーが主役で、他にもあと10人いるそうです。

以下抜粋。

シゴセンジャーの使命は、もちろん世界の平和を守ること。
世界が平和であれば、みんなが素敵な時間をすごすことができる。
時間を狂わそうとするやつを絶対に許さない。



・・・・・なんだか、私のように時間にルーズな人間にも厳しそうなヒーローです。



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1位「千葉」
2位「兵庫」
3位「愛知」



これで何の産地のトップスリーか、わかる人ってスゴイと思います。

4位「香川」、5位「群馬」と続けると、ピンとくる人もいるかもしれません。



答えは、「しょうゆ」です。

日本を代表する調味料であるだけでなく、今や「Soy sauce」として世界的な存在感を持っていると言ってもいいでしょう。色んな国のスーパーで売られているだけでなく、高級レストランのレシピにも取り入れるフランス人シェフだっているぐらいですからね。
中学入試では、この「しょうゆ」の産地を問うような問題も見たことがあります(@早稲田実業中)。


試しに、スーパーでもよく目にするような醤油のメーカーがどんなところを拠点にしているのかを調べてみますと・・・

キッコーマン:千葉県野田市
ヤマサ醤油:千葉県銚子市
ヒガシマル醤油:兵庫県たつの市

と、確かにランキングにしっかりと入っている場所です。(地元の人にとっては当たり前なのでしょうが・・・)


試験には直接関係ありませんが、10月1日は「しょうゆの日」だそうです。
昔から日本では、「10月」というのは収穫した農作物を加工・貯蔵するシーズン。
しょうゆだって例外ではなく、原料である大豆を使って、この季節に新しいものが仕込まれたとか。
10月は干支で言うと、10番目の「酉」(とり)にあたる月であり、「醤油」という字にもやはり「酉」が使われています。


ちなみに「うどん」で有名な香川県。(上の醤油ランキングでは4位)
うどんと言えば、天ぷらうどんとか、きつねうどん、あとはざるうどんぐらいしか頭になかったのですが、シンプルに茹で上がったばかりのうどんに、ネギや大根おろしや生姜などの薬味を添えて、生醤油をかけて食べるというのを初めて体験したのが香川です。

東京なんかでも普通に売っている、この「鎌田醤油」などは、香川県坂出(さかいで)市のメーカー。
IMG_1657


「うどん県」などと、うどんばかりに注目されがちな香川ですが、実は引き立て役の醤油でも有名だったのですね。

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中学受験の社会で、ブラジルに関する問題というのがやたら多くないでしょうか?

今年(2015年)もやっぱり出ていた(@筑駒中、桜蔭中など)模様。
去年はサッカーのW杯があり、来年2016年にはオリンピックを控えているということで、まだこの流れは続くのかもしれないですね。

確かに日本と関係の深い国ではありますが、実際に行ったことがあるという人は私の周りにはそれほど多くはありません。
日本からのフライトに直行便はなく、アメリカなどを経由していかないと辿り着けないという遠い遠い国。
乗り換えも含めるとトータルで24時間以上(!!)かかる計算になり、長時間フライトが苦手な人にはキビシそうです・・・。


さて、意外に大人でも間違えそうな質問が、まずブラジルの首都

「リオ・デ・ジャネイロ」や「サンパウロ」という都市があまりにも有名なので、思わず引っかかってしまいそうですが、首都は「ブラジリア


大きな地図で見る

付け足しておくと、実は元々の首都はリオ・デ・ジャネイロで、1960年になって今のブラジリアに移しています。
これは(どこの国でもよくあるように)あまりにも沿岸部(リオ)ばかりが発展していたので、内陸に移してバランスを取るためだったとか、元々自分たちを支配していたポルトガルの色を落として、ブラジルとしてのアイデンティティを確立するためだった、などと言われています。

このブラジリアと日本の時差が12時間ですから、まさに日本の裏側にある国なんだなとわかります。


そして、ブラジルで使われている主な言語は、ポルトガル語
これはかつての宗主国がポルトガルだから。(1500年に)ポルトガル人によって発見され、(1822年に)独立するまで彼らの支配下にあったわけです。

ちなみに、今私たちが何気なく使っている日本語の中にも、ルーツをたどると実はポルトガル語なコトバがあるというのは有名な話。「カルタ」、「カステラ」、「コップ」、「コンペイトウ」などがそうですかね。



あと、これは地図を見るとわかりやすいのですが、ブラジルというのは、南米の中でもとにかく面積が大きいことも特徴です。

世界で面積の広い国 トップ5を並べてみますと・・・

1.ロシア (1,710万)
2.カナダ  (998万)
3.アメリカ (963万)
4.中国   (960万)
5.ブラジル (851万)
(*単位は「k㎡」、外務省ホームページより)

「851万k㎡」なんて言われても全然イメージがわきませんが、これは日本の22.5倍にもなるようです。


あと面積といえば、世界で一番広い川(流域面積の大きい川)は、あの有名な「アマゾン川」。この川だけで既に日本の面積よりも広し・・・。



余談ですが、アマゾン川と言えば私が子供の頃、「黒い絨毯(じゅうたん)」という古いアメリカ映画を、親と一緒にテレビで観たことがあります。
これはどんなお話かというと、とあるアマゾンの村に、何もかもを食い荒らしていく獰猛なアリの群れが大移動してくるというもので、これに挑む人々がどんどんアリの餌食になっていきます。

最後は一応「めでたしめでたし」になるのですが、アリを監視するはずの男がウッカリ居眠りしている隙にやられてしまったり、火をつけて追い払っても、アリの大群がくぐり抜けてきたりと、こどもを怖がらせるには十分すぎます(-_-;)

集団でワラワラとやって来る分、ある意味「ジョーズ」よりもおそろしく、あまりのショックにアリ嫌い、アマゾン嫌いに・・・。「将来ブラジルにだけは決して行くまい。ピラニアもいるし。」と心に誓いました。

まあアリやピラニアに襲われなくとも、そもそも24時間もかけてフライトするなんて、それだけでイヤなんですけどね。

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中学受験の社会では、内陸県、つまり、「海に面していない」県について問う問題というのが、たまに出てきたりします。(@大宮開成中 etc)

なぜそんな切り口で・・・??とも思うのですが、オトナにとっても地理のおさらいになりそうなので、取り上げてみましょう。


この内陸県というのは、全部で8つあります。
(ここで「県」と言っているのは、他の「都道府」が全て海に面しているからですね。)


まず、埼玉、栃木、群馬、山梨、長野と、東の方に偏っているというのが一つの特徴。

次に、真ん中あたりに位置する岐阜。これで既に6つ。

実際に行ったことはなくても、何となく私たちの頭に、「高原」とか「山」のイメージのある県が名を連ねているということがわかります。


ちなみに東海道新幹線は岐阜を通っているのですが、冬にはこのあたりだけ雪深くなっていたりします。
今までは普通の景色が広がっていたハズなのに、突然あたり一面真っ白な雪景色に・・・ということも。
(日本海からの寒気の通り道になっていることが理由のようです)

あと岐阜は、「下呂」(げろ)や「奥飛騨」(おくひだ)など温泉が有名。山のあるところ温泉ありという感じでしょうか。

私も奥飛騨に一度行ってみたことがあって、名古屋から電車で2時間ほど北上し、さらにバスで1時間ほど山道を登ったところにあるという、なかなかのアクセスを体験。東京からだと、5時間ぐらいかかっちゃいますね。

せっかくだからということで、雪の降る中、露天風呂にも入ったのですが、もう髪の毛がカチンカチンに凍ってしまって針金状態に・・・。顔と頭だけが異常に寒く、なんか体に悪いことをしているみたいでした。とても「雪見酒」なんて余裕はなかったです。
(テレビで、サルの親子が雪の中温泉に入っているのを見ると、すごく気持ち良さそうなんですけどね)


そして、岐阜からさらに西に行って、滋賀、奈良
この二つはちょっとわかりにくいかもしれませんね。

「中国」「四国」「九州」では、海に面していない県というのはゼロです。

地図で確認してみましょう。

map40-2


以上、全部で8県です。

こういうのをムリに暗記なんてしようとすると、勉強するのが絶対にイヤになるでしょう。
地図を何度も眺めてみたり、「山がちだから」とか、「高原野菜で有名だから」とか、イメージから攻めた方が無理がなさそうな気がします。

あと、さっきの岐阜の話ではありませんが、旅行なんかに行くと、景色や楽しい思い出と一緒になって、知識も頭に入りやすいので、一石二鳥という感じでしょうか?


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