受験はオヤカラ?

学校や塾にまかせてしまいがちな子供の受験勉強。オトナもおさらいしてみる価値はアリ!?

国語のテストの採点答案を見て、「???」となる瞬間はないでしょうか。

私も家庭教師的にレッスンをすることがあるのですが、当時教えていたお子様の答案を見て、
「この回答で0点はちょっとひどいよね!」「本当なら順位もっと上だったのに!」
と自分の方がハンカチを噛んで悔しがったものですが、逆に、「これは、、よく点がもらえたね・・」という
場合もあるので、ある程度はもう仕方がない、と割り切った方がいいかもしれません。

塾の方も大量の答案を処理するわけですし、人が見て採点する以上はどうしても避けられないの
でしょう。

本番の試験では、採点基準というのは学校に委ねるしかない・・、というか、受験者側には結果しか
通知されないので、何に重きを置いて採点がされているかは、結局よくわからないということになり
ます。

基本的には、大手の塾でも解説されているとおり、書くべきポイントやキーワードというのが各問題で
決まっていて、それが含まれていれば点が貰えるというのが王道だと思います。
受験する方も、そういうスタンダードな答え方を常に心がけておかないと、学校や問題に振り回される
ことになるでしょう。


ただし・・・、どのような言葉を使って表現するか、というところについては、学校によって差がある場合が
あるようです。

ある学校では、「自分の言葉で書くことが大事です。文章中から抜き出すような答えでは、点はもらえ
ないと思ってください。」と結構ハッキリと言われていました。
国語では表現力をより重視したい、ということなのでしょうか。自由記述でもないのに、少しトリッキー
かなと思いますが、記述問題を集中的に出題する女子校などは、この傾向があるかもしれないので、
気を付けた方が良いと思います。


これは国語だけの話ではなく、算数にしても、答えだけを書かせるドライな学校もあれば、しっかりと
計算過程を書くように指示する学校もあります。たとえ計算間違いをしたとしても、考え方(途中の算式
の組み立て方)さえ合っていれば、きちんと点がもらえる学校もあるぐらいです。

その学校の教育方針なり、好みや傾向らしきものがテストの採点にも反映される場合があるので、
やはり説明会には一応足を運んでおいた方が良さそうです。

しかし、今では受験してから当日にネットで合格発表されることも、ごく普通のことになってきました。
よく考えれば驚くべき早さです。
配点もそれなりに大きいであろう記述問題が、そのような短い時間でさばかれることが、いまだに
なんだか上手くイメージができません。。。


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フードマイレージ

環境にも食にも関係あるコトバということで、有名中学の入試でもこのキーワードはよく登場したようです。


食べ物が取れてから、実際に消費されるところへ運ぶ距離のことを、「フードマイレージ」と呼びます。
これが遠ければ遠いほど、輸送で発生する排出ガスも増えてしまうので、「少ない方が良いよね」という一つのエコのコンセプト。 これを提唱したのは、イギリスのTim Langという教授で、1994年に出されたレポートが有名だとされていて、その後一気に広がりました。

ちなみに本家の英語では「food miles」が正であり、日本では飛行機の「マイレージ」というコトバがあまりに浸透しているので、和製英語みたいになってしまいました。


 しかしイギリスでこの運動が飛び抜けて盛んなのかというと、全くそんな印象はありません。

例えばイギリスのスーパーの魚コーナーを覗くと、ギリシャ産のタイやスズキの切り身が並んでいたりしますし、サーモンだってスコットランドのものも有名ですが、もちろんノルウェーからもやってきます。

お肉はイギリス産が圧倒的に多くとも、ラム肉などはニュージーランド産が結構ありますし、トマトはスペインから、オクラはタイやインドから・・・。別に商品にマイレージなどが表示されているわけでもありません。


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オクラは「Okra」。これはタイ産です。


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バジル。見にくいですが、エチオピアとあります。


イギリスと言われるだけで何かにつけて進んでいるイメージがありますが、それは単なるイメージじゃないでしょうか?ローカルの食品を売っている町の肉屋さん、魚屋さんを押しのけて、代わりにコスト重視の大手スーパーが進出してくるという状況だって、日本とたいして変わりません。


確かに日本のフードマイレージは他の先進国よりも高いと言われます。

でも、これは農業国がどれだけ国の周りにあるかということにもよりますから、どうしようもない部分はあるでしょうね。 「地産地消」できるものならいいですが、無理にやろうとすればコスト高。ただでさえ物価の上がっている今の状態で、家計は苦しくなる一方です。オレンジやパイナップルなどのように、外国産が安くて美味しいのなら、誰だってマイレージを気にせずに買うしかないでしょう。 それに最初から「地産地消」がもてはやされていたら、日本の交通の発展だって、もっと遅れていたかもしれません。


・・・余談ですが、 山形産の食材だけを使ったイタリアンのお店(銀座?)があって、いつか行ってみたいとは思うのですが、高いんですよね。

その土地のものを食べるのであれば、やっぱりそこに行った方がいいに決まっています。
でもそうすれば、飛行機のマイレージは環境にどうなんだ??という話になるのですかね。

それはともかく、テスト的には、引き続き「フードマイレージ」「地産池消」という言葉がキーワードでしょう。

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今、小学校生活を思い返して、「あー、あれはなかなか良い授業だった」と記憶に残っているものが、いくつかあります。

たとえば・・・

百人一首から何か自分が好きな歌を選んで、その歌から思い起こされる情景を自分で想像を膨らませて、カードに絵を描いてみよう!というのがありました。出来上がったらそのカードを集めて、実際に百人一首として遊んでみることだってできるのです。

もちろん、こどもたちが百人一首の歌に詳しいということはあまりなく、歌の意味も、それが詠まれたシチュエーションもよくわからないのですが、まずは頭で理解するよりも、主人公になったつもりで想像の翼を広げるところから始めましょう、というものです。


じゃあ好きな歌を選びなさいということで、たしか自分が選んだのは、コレ。

天の原 ふりさけみれば 春日なる 三笠の山に 出でし月かも


なぜこれに惹かれたのか思い出せませんが、多分、山と月のコンビネーションが風流っぽく、「ふりさけみれば」というコトバが何となくドラマチックな響きに聞こえたからでしょう。

しかしあまり絵心のないこどもであったので、ドラマチックな思いをいくらメラメラさせたところで、形になってくれません。出来上がってみれば、単なる「原っぱと山と月」の絵になりました・・・。
(それでも、まだこのことを覚えているということは、それなりに効果があるということなのでしょうか??)



ところで、この歌を詠んだ人は、「阿倍仲麻呂」(あべのなかまろ)という人。
テストでもしばしば登場する有名人です。

どんな人なのかいうと、19歳で「遣唐使」(けんとうし)として中国に派遣された秀才。
現地で才能を発揮し、結局50年以上もの間、官僚としてはたらき、中国の皇帝にあまりに気に入られたため、帰国をなかなか許されませんでした。
ようやく許可が出て、一度日本に帰ろうとするものの、当時の航海は今とは違って命がけ。暴風で船が難破してしまったことで、仕方なく引き返し、結局中国の地で生涯を閉じたと言われています。



小倉百人一首のホームページより、現代語訳を。

天を仰いではるか遠くを眺めれば、月が昇っている。あの月は奈良の春日にある、三笠山に昇っていたのと同じ月なのだなあ。」


・・・なるほど、「天の原」(あまのはら)、というのは大きく広がる空。どこかの原っぱではありませんでした。

そして、「振りさけみれば」。
これを漢字で書くと、「振り放け見れば」のようです。「裂け」や「割け」、ましてや「酒」ではありませんでした・・。
振り仰いで遠くを見る、という意味なのですね。

あと当時の都は奈良ですから、これを偲んで、春日大社のある「三笠山」が登場しています。



ところで、首相の名前を漢字で書かせる問題というのはよくありますよね。
当然今の答えは「安倍晋三」ですが、「あべ」というところで、思わずアレっと迷ってしまう子も多いんじゃないでしょうか?

安倍、安部、阿部、阿倍・・・、こう並べてみるとオトナでも混乱してしまいます。

この「阿倍仲麻呂」も「あべ」さんですので、思わぬところで足をすくわれないよう、漢字にも注意しないといけないですね。

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